今回のテーマは「正中心」です。肥田式はここを鍛錬する運動法です。
肥田春充先生は、昔から大まかな位置でしか捉えられていなかった「丹田」を幾何学的に正確な位置を把握し、この1点を「正中心」と定義づけました。
◎正中心の学理的説明
1.姿勢の執り方
(1)両足の間隔を肩幅よりも若干広めにし、直角に踏み開いて立つ。
(2)上体を真っ直ぐにし、腰椎と仙骨との接合点を反る。
(3)重心が両足の中央に落ちるように姿勢を執る。
(4)上体は常に柔軟、体の重さは両足裏に平等に落ちる。
2.正中心とは
(1)身体の物理的中心
(2)幅も厚さも長さも無い、ただ位置だけがある一点
3.中心力の作り方(下図参照)
(1)図1の直角三角形ABCに内接する円を基準に、腹の中に球を想像する。〔正中心球〕
(2)中心力を作ると、球の表面から球心Pに向かって同一量の圧迫力が生ずる。〔腰腹同量〕
(3)この力は、
・上方・・・横膈膜
・前方・・・腹直筋
・側方・・・外腹斜筋
・後方・・・脊椎と腸骨
・下方・・・恥骨
によって生ずる。
4.重心の位置
(1)両足により形成される図2の台形ABCD〔支攩底面〕の中心点に重心を置く。(図2の三角形ABCと三角形BCD、の中心点より導き出す)
(2)Pより垂直に下ろした直線がSを貫かない姿勢では、正しい中心力は生じない。
※近日中にお知らせを掲載します。
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